Panel nine - Selected by Wakana NISHINO

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西野わか菜による小暮美智子、有賀文香の『わお!!』についての キュレーターコメント 

あなたは“cultivate”と聞いて何を思い浮かべるだろうか。普段耳にしない単語ではあるが、畑や植物などをイメージした人が多いのではないだろうか。今回の展覧会のテーマである“cultivate”は「耕す」「培う」「作る」などの意味を持つ単語である。小暮美智子、有賀文香の共作である『わあ!!』は、初めてのものに触れた時の驚きや感動をテーマに制作された作品である。

新しいことを知った時、人はさまざまな感情を覚える。驚き、嬉しさ、温かさ、時には悲しみ、怒り、憎しみを覚えることもあるだろう。いずれの感情であっても人の内面は新しい刺激を受けて成長していく。水や太陽の光を受けて成長していく植物と同じである。

この作品の中央にいる生物は果たしてどんな感情を抱いているのだろうか。何かを見て感動しているのだろうか。何かを必死に訴えてるようにも見える。この作品を見た私たちに何を感じ何を得たのか、問いかけているのかもしれない。

西野わか菜によるルーシー・アレンの 『Outside』についてのキュレーターコメント 

この作品を見てあなたは何を想像するだろうか。生い茂った木々、力強く流れる水、人間の血の流れを想像する人もいるかもしれない。一つひとつの線の力強さが、私たちに勢いと強い生命力を感じさせる。

植物は光を浴びてぐんぐん成長していく。しかしその前に、誰の目も届かない暗闇の中で準備をする。地上に出た時うんと成長できるように。それは私たち人間も同じである。何かを成し遂げるために、成長するために、私たちは準備をする。見えないところで努力しなければならない。その努力がいつの日か、私たちに青空を見せてくれる。光の見えない中もがいた時間が、ぐんぐん伸びていくための栄養となるのだ。

この作品は私たちに勢いと強い生命力を感じさせる。しかしこの力強さの裏には、見えない苦しみと努力があったのだろう。そんなバックグラウンドまでも、この作品は表現している。

小暮美智子

東京都出身 女子美術大学洋画専攻所属

有賀文香

千葉県出身 女子美術大学洋画専攻所属

ルーシー・アレン

イングランド出身 アート&デザインファウンデーションコース所属

Instagram: @lucinda.a_art

キュレーター:西野わか菜

埼玉県出身 女子美術大学芸術文化専攻2年 芸術表象ゼミ、色彩学ゼミ所属

本を読むのが好き